株が夏負けしないと・・・・どうなる。
 当然充分な光合成でエネルギーが蓄えられるから・・・
 種族の繁殖に使われる。
   芽出しが多くなる。
   一輪咲きと思っていたパフィオが・・・・多輪咲きになる!!
   多輪咲きのものなら・・・・もっと多く咲くようになる。
     多くの花を咲かせれば多くの種子が出来、種族の繁栄になるからである。


  写真はその例を示す。
    パフィオは無造作にダブル芽が発生する。
    一輪咲きのパフィオが2輪咲きになる!!

 夏負けさせない方法
   SUGOI-neで植えること
   夏負けさせないための第一段階は、夏が来る前に体調を整えておくこと。
   ランは菌根植物。根を菌根にしておくことが絶対の条件である。
   過剰な窒素肥料を与えないこと。
   環境条件を整えることは園芸のイロハ。書くまでもないこと。
   
 夏負けを回復させる方法
   前記したように、人間も動物も植物も夏負けするのはエネルギー不足である。
   人間動物では食物を食べられない・・・消化できなくなるから衰弱する。
   その時病院に行けば・・・ブドウ糖点滴、注射で応急処置する。
   植物が光合成減少するというのは・・・人間でいえば食べもを食べられない状態だから、
   植物にもブドウ糖点滴すればよいことになる。
   ところが・・植物の根はブドウ糖も砂糖も、メイプルシロップも吸収できないところに問題がある。
   植物必須元素の炭素は・・・空気の炭酸ガスの炭素である。
   猛暑の中でも空気の炭酸ガス濃度には変化がないが、光合成が減少するから、
   この炭酸ガスの炭素を吸収することが少なくなる。
   それで砂糖、ブドウ糖の液肥を・・・と単純に考えることになるが、
   植物の根は砂糖をブドウ糖を吸収できない。
   リービッヒの必須元素の中で、夏負けを左右する炭素を、根に施与できない!
   施与しても効果がなく、土壌中で嫌気性菌の働きで植物に害のあるアルコール発酵してしまう。
   アルコール発酵させないで・・・・根に糖、糖質を供給出来るのはラン菌のような共生菌である。

   これまでの土壌学では、共生菌が供給するこの糖、糖質のことが欠落、削除されてきた。
   炭素は・・全て葉が空気の炭酸ガスで賄う・・・光合成システムで炭素を得ると考えられてきた。
   この理論では葉のない「腐生ラン」「腐生植物」を説明出来ない。
   リービッヒの土壌学は、あくまでも化学からの土壌学、植物である。
   菌を含んだエコシステム・・・生態系から見た必須元素16の吸収システムではない。
   エネルギー源である炭素。
   猛暑の中では炭素・・・即ち糖、糖質が不足する!
   ランがラン菌を捨てなかった理由がここにある。
   植物の根圏に共生菌を養殖しているのは・・・猛暑対策である。
   屋久島の7000年の大王杉は、2010の猛暑にも耐えた!
   根に菌のネットワークを構築して耐えている!

 夏負け回復には
   ラン栽培でもこのシステムを真似ればよいことになる。
   鉢の中に自生地の枯れ落ち葉を分解するシステムを構築すればよいことになる。
   枯れ葉、枯れた樹皮
   ラン菌。
   8月、9月に水ゴケ、バーク、軽石栽培の鉢にはSUGOI-neを10粒ほど表面に撒く。
   応急処置には、SUGOI-ne源液を与える。
   これでラン菌が大繁殖して・・・ランに糖、糖質を供給する。
   この糖を燃やして・・・ランは盛んに光合成を行なうようになる!
   これで、秋に株が充実する。
   バルブは肥り、花芽分化は盛んになる!

   夏負け株にリン、カリを与えても・・・花芽分化が盛んになることはない!
   第一リンサンカリを与えると花芽が多く分化し、株が充実するというが、
   炭素が足りない・・・充分光合成出来ない株に与えても・・・意味はない。
   人間では、他の元素のように炭素は施与できないことが、
   炭素肥料がない理由である。
   炭酸ガス施肥というものがあるが・・・これは空気の炭酸ガス濃度を、
   恐竜時代の濃度に高くするということ。
   空気に含む炭素が多くなれば・・・・植物は多くの炭素を吸収して、
   澱粉を多く生産できるというシステムである。

   ラン菌による炭素循環栽培法は、
   炭素をラン菌の力を借りて根から吸収させるというものである。

   
   

   

 3年前にバック吹かしを行ったエビネ。
 SUGOI-ne2号ゴールド栽培。
 2010の猛暑のハウスは連日40度以上になったが・・・・
 見事に再生した。
 株が衰弱しない!

 2010   9月30日
   SUGOI-ne2号ゴールド栽培。
   猛暑を難なく乗り切ったエビネ。


   SUGOI-neのラン菌の力爆発。
   SUGOI-neを分解して糖、糖質を作り・・・・
   光合成不足を補った結果・・・・
   葉は45度の角度で・・・天から降る雨を受け取る。
   この鉢は連日40度以上のハウスの中で栽培。

 デンドロの花芽分化は・・・・
  これまでの水ゴケ栽培では・・・水を切り・・・
  低温にあわせる・・・ことが絶対の条件。
  その前にリンサンの第一リンサンカルシュームを与える。
  
  SUGOI-ne栽培では、そんなこと全く無用!
  外に置きっぱなし・・・雨にも当てても・・・・
  花芽が出てくる。
  バルブを萎びるほど乾燥させる必要な全くない。


  デンドロの花芽分化には・・・・
  ラン菌が供給する糖、糖質が大きく関係しているのではないか

 自生地での開花状況とSUGOI-ne栽培の開花状況は、
 殆ど同じ状態になる。

 2010年9月30日
  SUGOI-ne栽培  日除けなしのデンドロ。
  炎天下の中で健やかな生育。
  他の植物が気息奄奄の中で、デンドロは元気ハツラツ。

  水ゴケ栽培では・・・こうは行かない。

   既に花芽が見える
2010年の夏。
猛暑。
宇井清太70歳。
温室の中は連日40から45℃にもなった!
株分け植え替えの仕事は・・・・この猛暑の中で「作業」になった。
宇井清太もエネルギーを・・この熱さの中で使い果した!
エネルギー不足。

このことは植物にも当てはまる。
猛暑の中で光合成は極端に低下して、気息奄奄という状態になる。
セカセカと呼吸作用に使うエネルギーが光合成の澱粉では賄い切れない・・・不足状態になる。
この状態が夏に生長が衰え、葉肉は薄く・・・・株が老化・・・身体が弱る状態になる。
人間も植物も同じ。
このとき植物が欲しいのは肥料ではない!!
窒素ではない!
このことは園芸人は・・・夏は肥料を吸えないから・・・・与えてはダメ!
根も弱っているから肥料を吸えない。


ラン科植物も同じ。
特に高地を自生地とするランにとっては、日本の猛暑は死活問題である。
こういうときがラン菌の出番である!
枯れ葉を分解して糖、糖質を作り、ランに供給する。
これがラン科植物自生地の生態系である。
エネルギー不足という死活の場面を乗り切るために、ラン科植物は菌根を捨てなかった!
光合成の負け組み植物のランが、生き残れたのは、
狡猾に材木腐朽菌をパートナーにしたからである。


ラン菌が生息していない水ゴケ、バーク、軽石栽培では、
この猛暑の中で起こる光合成低下を防ぎ、補完することは出来ない。
夏が過ぎたころ、衰弱して脆弱な株は・・・病害菌の餌食になる!
ナンプ病が多発する。

こういうことは殆どの植物に見られる。
近年、菌根植物以外の一般の植物でも、根圏に菌のネットワークを構築して、
このエネルギー不足を補完しているのではないか????
そういうことがわかってきた。
この炭素循環栽培法は、猛暑の中で起こるエネルギー不足に焦点を当てた栽培法である。


植物が葉を持ち、葉の葉緑素で光合成を行なうのは、
植物が海から陸に上がったときから・・・大きなリスクを背負ってきた。
陸上では葉をいためる紫外線、強風、豪雨、乾燥した空気、高温がある。
植物が生きるエネルギー工場が破壊される。
これを、その度ごとに多大なエネルギーを使って修復しなければならない。
猛暑の夏は、高温と紫外線で痛んだ細胞を直ちに修復の作業になる。
熱帯夜の中で連日の作業になる。
減少した光合成の稼働率。
植物全体が・・・高温下で弱るのは、光がなければ光合成できないのに、
逆に強い光が葉をいためるという・・・光が敵にも味方にもなる・・・・
植物が陸上に上がったときからの問題である。

窒素肥料を与えれば、葉も大きく、多くなり、光合成も多くなる!
ところが・・・猛暑の日が続けば、逆に消耗の呼吸作用が多くなり、
紫外線で破壊された細胞の修復にエネルギーを多く使うようになり、
逆に猛暑の被害が大きくなる!
このとき必要なのは糖、糖質である。
己の体を維持するだけでも多くの呼吸作用で糖を燃やさなければならないからである。

SUGOI-ne栽培では、ラン菌が糖を供給するから・・・・夏負け知らずになる!!
 猛暑、熱帯夜で夏負け

   
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